日本の健康保険制度や診療報酬改定などについて審議する厚生労働省の諮問機関である中央社会保険医療審議会(通称:中医協)の歯科関連審議事項をまとめております。審議資料を読むことで、今後の保険制度の「方向性」などもわかりやすく、参考になる資料です。情報収集の一つとしてお役立てください。
中医協HPはコチラ(医科歯科薬科全ての審議状況が掲載されています)
(歯科関連は下記に主だったものをPICK UPして掲載しております)
2024年3月28日
令和6年度診療報酬改定 厚生労働省 疑義解釈(その1)発表
厚労省のHPにて、「疑義解釈(その1)」が発表されました。
疑義解釈の全体版は →コチラ(131ページ)
疑義解釈の歯科報酬点数表関連は →コチラ(13ページ)
・口腔管理体制強化加算に関わる必要な「研修」とは(問14)や、光学印象の「デジタル印象採得装置」とは具体的にには?(問37)など、疑義解釈でさまざまな論点が説明されています。本文ご参考ください。
2024年3月5日
令和6年度診療報酬改定 厚生労働省「告示」発表
厚生労働省から令和6年度診療報酬改定に関わる「告示」が発表されました。
発表資料の全体はコチラ
★注目事項★
歯科器材、機器等にも関わる注目事項を中心にPICK UPしました。
・かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)→「口腔管理体制強化加算」
…「かかりつけ歯科」というと患者も歯科医師も「普段通っている歯科医院」というイメージが強くわかりにくいという意見もあり名称変更。「算定要件」も見直し、「口腔機能管理に関する実績要件」など要件が追加されるなど見直し。
・口腔機能管理料100点→60点、歯科口腔リハビリテーション料50点(新)
・歯科衛生士実地指導料 口腔機能指導加算10点(新)
・口腔細菌定量検査の対象拡大(口腔機能低下症の診断を目的として実施の場合の評価を追加)
・咀嚼能力検査の見直し(6ヶ月に1回→要件によっては3ヶ月に1回)
・咬合圧検査の見直し(6ヶ月に1回→要件によっては3ヶ月に1回)
・舌圧検査の見直し(口腔機能発達不全症の診断を目的とする患者等も追加)
・光学印象(1歯につき) 100点(新) 光学印象歯科技工士連携加算 50点(新)
・歯科技工士連携加算1(実地、印象採得・咬合採得・仮床試適)50点(新)
・歯科技工士連携加算2(情報通信機器利用、印象採得・咬合採得・仮床試適)70点(新)
・大臼歯CAD/CAM冠 要件緩和
CAD/CAM冠材料(Ⅲ)(大臼歯用ハイブリッドレジンブロック)は今まで、金属アレルギーか、上下顎両側の第二大臼歯全てが残存し、左右の咬合支持がある患者に対し、過度な咬合圧がかからない場合の「第一大臼歯」と限定されていたが、条件付きで「第二大臼歯」にも適用拡大(緩和)。
・大臼歯CAD/CAM冠 エンドクラウン1,450点 評価新設
・NItiロータリーファイル加算150点の要件緩和(3D+マイクロが必要だったが、マイクロがなくても算定可能に)
・口腔バイオフィルム除去処置(1口腔につき)110点