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日本の健康保険制度や診療報酬改定などについて審議する厚生労働省の諮問機関である中央社会保険医療審議会(通称:中医協)の歯科関連審議事項をまとめております。審議資料を読むことで、今後の保険制度の「方向性」などもわかりやすく、参考になる資料です。情報収集の一つとしてお役立てください。

中医協HPはコチラ(医科歯科薬科全ての審議状況が掲載されています)

(歯科関連は下記に主だったものをPICK UPして掲載しております)

厚労省のHPにて、「疑義解釈(その1)」が発表されました。

 

疑義解釈の全体版は →コチラ(131ページ)

​疑義解釈の歯科報酬点数表関連は →コチラ(13ページ)

口腔管理体制強化加算に関わる必要な「研修」とは(問14)や、光学印象の「デジタル印象採得装置」とは具体的にには?(問37)など、疑義解釈でさまざまな論点が説明されています。本文ご参考ください。

厚生労働省から令和6年度診療報酬改定に関わる「告示」が発表されました。

​発表資料の全体はコチラ

別表第二(歯科点数表(98P))はコチラ

歯科材料価格の一部改定について(11P)はコチラ

★​注目事項★

​歯科器材、機器等にも関わる注目事項を中心にPICK UPしました。

◎かかりつけ歯科医機能の評価(13P)

・かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)→「口腔管理体制強化加算」

…「かかりつけ歯科」というと患者も歯科医師も「普段通っている歯科医院」というイメージが強くわかりにくいという意見もあり名称変更。「算定要件」も見直し、「口腔機能管理に関する実績要件」など要件が追加されるなど見直し。

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​◎ライフステージに応じた口腔機能管理の推進(11P)

・口腔機能管理料100点→60点、歯科口腔リハビリテーション料50点(新)

・歯科衛生士実地指導料 口腔機能指導加算10点(新)

・口腔細菌定量検査の対象拡大(口腔機能低下症の診断を目的として実施の場合の評価を追加)

・咀嚼能力検査の見直し(6ヶ月に1回→要件によっては3ヶ月に1回)

・咬合圧検査の見直し(6ヶ月に1回→要件によっては3ヶ月に1回)

・舌圧検査の見直し(口腔機能発達不全症の診断を目的とする患者等も追加)

◎歯科固有の技術の評価の見直し(40P)

・光学印象(1歯につき) 100点(新) 光学印象歯科技工士連携加算 50点(新)

・歯科技工士連携加算1(実地、印象採得・咬合採得・仮床試適)50点(新)

・歯科技工士連携加算2(情報通信機器利用、印象採得・咬合採得・仮床試適)70点(新)

・大臼歯CAD/CAM冠 要件緩和

CAD/CAM冠材料(Ⅲ)(大臼歯用ハイブリッドレジンブロック)は今まで、金属アレルギーか、上下顎両側の第二大臼歯全てが残存し、左右の咬合支持がある患者に対し、過度な咬合圧がかからない場合の「第一大臼歯」と限定されていたが、条件付きで「第二大臼歯」にも適用拡大(緩和)。

・大臼歯CAD/CAM冠 エンドクラウン1,450点 評価新設

・NItiロータリーファイル加算150点の要件緩和(3D+マイクロが必要だったが、マイクロがなくても算定可能に)

・口腔バイオフィルム除去処置(1口腔につき)110点

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◎新興感染症等に対応可能な歯科医療提供体制の構築(12P)

​・外来環加算1、2から、歯科外来診療感染対策加算1〜4へ再編など。

◎う蝕・歯周病重症化予防の推進(7P)

う蝕多発傾向者の場合以外の、初期根面う蝕・エナメル質初期う蝕の場合は▲30点となる代わりに、管理料30点新設。

・新設 根面う蝕管理料 30点

(区分B000-4-2の小児口腔機能管理料注3に規定する施設基準に適合の場合、口腔機能体制強化加算48点を加算)

・新設 エナメル質初期う蝕管理料 30点

(区分B000-4-2の小児口腔機能管理料注3に規定する施設基準に適合の場合、口腔機能体制強化加算48点を加算)

​◎質の高い在宅医療の推進(18P)

・訪問診療2 361点→410点(20分以上) 訪問診療3 185点→310点(20分以上) 訪問診療4・5を新設

(同一建物居住者に対し て歯科訪問診療を実施する場合の区分を見直し、細分化。同一建物内多人数は実質減点)

・訪問歯科衛生指導も「単一建物診療患者が1人の場合」は増点だが、多人数の場合は減点

・在宅歯科医療情報連携指導料100点新設など

◎リハビリテーション、栄養管理、および、口腔管理の連携推進(5P)

・回復期等口腔機能管理計画策定料300点(新)、回復期等口腔機能管理料200点(新)、回復期等口腔衛生処置100点(新)など新設

◎医療DXの推進(8P)

・マイナ保険証推進など

◎令和6年度診療報酬改定の概要<歯科(全体198P)>はコチラ

◎診療報酬の算定方法の一部を改正する告示

令和6年 厚生労働省告示第57号 制定文

​詳細資料発表次第、注目点等PICK UPさせて頂きます。

2024年2月14日 
​答申について 発表

中医協から厚生労働大臣に提出される令和6年診療報酬改定「答申」が発表されました。

(中医協は厚生労働大臣から「診療報酬改定」に係る「諮問」を受け、それに対する「答申」を発表)

点数も実際に記載された「改訂案」の「答申」をぜひご覧ください。

厚生労働大臣はこの答申を受け、3月上旬に診療報酬改定に係る告示・通知を発出する予定です(現段階では最終段階に近い「案」です

歯科に関連する部分をPICK UPしてまとめましたので、ぜひご覧ください!

歯科点数表 はコチラ(P108)<改正「案」>

注目事項

◎初診料・再診料の見直し(2P<改正「案」>

・初診料3点、再診料は2点UP

 

◎歯科固有の技術の評価の見直し(13P)<改正「案」>

・光学印象(1歯につき) 100点

・歯科技工士連携加算1(実地) 50点、歯科技工士連携加算2(情報通信機器利用) 70点

・口腔バイオフィルム除去処置 110点

・歯科矯正相談料1-2 420点 etc..

◎ライフステージに応じた口腔機能管理の推進(2P)<改正「案」>

・口腔機能管理料 100点→60点

​・歯科口腔リハビリテーション料 新設50点

◎客観的な評価に基づく歯科医療や口腔機能管理の推進(2P<改正「案」>

・咀嚼能力検査140点、咬合圧検査130点 6月に1回→3月に1回

→2月17日(土)18日(日)開催の中部日本デンタルショーでは、各種の最新口腔内スキャナ(光学印象)機器や、口腔機能低下症関連機器をご覧頂けます。中部日本デンタルショー特集ページもございますので、ぜひご参考の上、ご来場ください。

★中部日本デンタルショー2024特集ページ

◎う蝕の重症化予防の推進(4P)<改正「案」>

​う蝕多発傾向者の場合以外の、初期根面う蝕・エナメル質初期う蝕の場合は▲30点となる代わりに、管理料30点新設。

・新設 根面う蝕管理料 30点

(区分B000-4-2の小児口腔機能管理料注3に規定する施設基準に適合の場合、口腔機能体制強化加算48点を加算)

・新設 エナメル質初期う蝕管理料 30点

(区分B000-4-2の小児口腔機能管理料注3に規定する施設基準に適合の場合、口腔機能体制強化加算48点を加算)

◎歯周病の重症化予防の推進(2P)<改正「案」>

・糖尿病患者に対しての歯周病安定期治療を行う場合の評価を新設など

◎歯科衛生士による実地指導の推進(1P<改正「案」>

・実地指導と合わせて口腔機能に係る指導を行なった場合10点を加算など

◎新興感染症等に対応可能な歯科医療提供体制の構築(10P)<改正「案」>

・歯科外来診療環境体制加算は廃止の一方、歯科外来診療医療安全対策加算1〜4を新設。

◎継続的・定期的な口腔管理による歯科疾患の重症化予防の取組の推進(5P)<改正「案」>

・かかりつけ歯科医による歯科疾患の管理について、かかりつけ歯科 医機能強化型歯科診療所による実施を評価しているが、これを見直し、 口腔機能管理に関する実績要件等も満たす診療所による実施を評価することとする。

◎賃上げに向けた評価の新設(17P)<改正「案」>

・歯科外来・在宅ベースアップ評価料(1日につき)

1初診時 10点 2再診時等 2点 など。結構計算式がわかりにくいです。。。

◎質の高い在宅歯科医療の推進、訪問歯科衛生指導、小児訪問歯科、入院患者栄養管理歯科連携(P26)<改正「案」>

​・訪問診療2 361点→410点 訪問診療3 185点→310点 訪問診療4・5を新設

(同一建物居住者に対し て歯科訪問診療を実施する場合の区分を見直し、細分化。同一建物内多人数は実質減点)

・訪問歯科衛生指導も「単一建物診療患者が1人の場合」は増点だが、多人数の場合は減点

・在宅歯科栄養サポートチーム等連携指導料100点新設など

◎医科歯科連携の推進、医歯薬連携の推進(P11)<改正「案」>

・周術期等口腔機能管理の在り方を見直しなど

◎回復期等の患者に対する口腔機能管理の推進(3P)<改正「案」>

・(新) 回復期等口腔機能管理計画策定料 300 点など

◎生活習慣病に係る医学管理料の見直し(P9)<改正「案」>

・糖尿病を主病とする患者への生活習慣病管理料算定の要件に「歯科受診推奨すること」が追加など

◎情報通信機器を用いた歯科診療の評価新設(2P)<改正「案」>

・継続的な口腔機能管理を行う患者及び新興感染症等に罹患している患者で歯科疾患による急性症状等を有する者に対する情報通信機器を用いた歯科診療を行う場合について、新たな評価を行う。

・書面掲示事項のウェブサイトへの掲載(6P)<改正「案」>

原則WEBサイト掲載が必須に。R7年5月31日まで経過措置。

歯科金属価格の随時改定について(P3)<改正「案」>

全体版(P1532)<中医協から厚労大臣への答申(改正案)>

2月17日(土)18日(日)開催の中部日本デンタルショーでは、さまざまな機器・器材をご覧頂いたり、セミナーを聞いたりできます。ぜひ、情報収集にご活用ください!→中部日本デンタルショー特集ページはコチラ

WHITE CROSS様でも改定項目案が見やすくまとめられてます。 ホワイトクロス個別改定項目案記事

​また、下記、注目事項関連セミナーや本です。コチラもご活用ください。

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​個別改定項目(その1)(その2)に加え、パブリックコメント意見発表を行った。

個別改定項目(その3)は、(その1)(その2)から若干微調整はあったが、歯科に関する項目で大きな変更は無し

次回の総会に向けて答申をまとめる。

パブリックコメントはコチラ

​個別改定項目(その3)はコチラ

​個別改定項目(その1)では、資料がなかった「賃上げに向けた評価の新設」(P1-16)などの項目が新たに一部追加となりました。

資料の全体版はコチラ(759ページ)

中医協での令和6年診療報酬改定につき、歯科口腔リハビリテーション料3(1口腔につき)●●点、歯科技工士連携加算2として●●点といった点数が、●●点で記載された個別改定項目一覧が好評されました。こちらの資料を元に中医協で議論が進んでいます(まだ「決定」というわけではございません)。

注目ポイント抜粋!

●歯科医療における初再診料等の見直し 2ページ

…初診料再診料の引き上げと共に、歯冠修復及び欠損補綴物に係る項目引き上げ。

●歯科固有の技術の評価の見直し 13ページ

​(口腔バイオフィルム除去処置●●点新設、歯科技工士連携加算1・2新設など)

医療技術評価分科会における検討結果を踏まえ、医療技術の評価及 び再評価を行い、優先的に保険導入すべきとされた新規技術の保険導入及び既存技術の診療報酬上の評価を行う。[診療報酬改定において対応する優先度が高い技術のうち、学会等か ら医療技術評価分科会に提案があったものの例]

CADCAMインレー修復に対する光学印象(保険収載が決まったわけではないですが、検討されてます)

​ 関連医療技術評価提案書

 関連記事 デジタル印象のメリット(デジタルデンディストリーユニバシティ)

●ライフステージに応じた口腔機能管理の推進 2ページ

(評価の見直し、及び、指導管理の評価新設)

●歯科衛生士による実地指導の推進 2ページ

(歯科衛生士が口腔機能に関する指導を実施した場合を新たに評価)

●客観的な評価に基づく歯科医療や口腔機能管理の推進 2ページ

​(咀嚼能力検査の適応範囲拡大など)

★関連セミナー

口腔機能低下症関連セミナー オンデマンド配信中(無料)

口腔機能低下症+有床咀嚼能力検査 関連無料セミナー1/24実施(2/18まで振返動画あり)

・医科歯科連携の推進 5ページ

(周術期口腔機能管理のあり方見直し)

・生活習慣病に係る医学管理料の見直し 8ページ

(糖尿病患者に対して歯科受診を推奨することを要件とする)

当社WEBセミナーでご講演頂いた押村先生の著書がオススメです

・新興感染症等に対応可能な歯科医療提供体制構築 10ページ

​(歯科外来診療医療安全対策加算1、2)

・保険医療機関書面提示事項ウェブサイト掲載 6ページ

(原則WEBページに掲載しなければいけないこととなる)

歯科全般

●歯科に関する記載全般をピックUP  (129ページ分)

医科も含めた全体版

●中医協での個別改定項目(その1)の全体 (741ページ分)

​関連セミナーや本は下記画像クリックで、詳細ご覧いただけます。

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中医協での令和6年診療報酬改定に向けた議論について、今までの整理を行なっています。

歯科に関する記載が多いP25-28はコチラをご覧ください。

中医協での議論の整理全体(全31ページ)はコチラをご覧ください。

1:診療報酬改定率は+0.88% 国費800億円程度 (うち、*2ー*4を除く改定分+0.46%)

*2その他医療関係職種賃上対象分(+0.61%)、入院時食費分(+0.06%)、生活習慣病を中心とした管理料、処方箋等の再編等の効率化・適正化(▲0.25%)、*2-*4合計で0.42%)

歯科 +0.57%  医科 +0.52%   調剤 +0.16%

2:薬価等 薬価▲0.97%、材料価格▲0.02%  合計▲1.00% 国費▲1,200億円程度

​詳細はコチラをご覧ください。

​歯科医療の現状(これまでの主な意見)、かかりつけ歯科医機能、院内感染予防、歯科疾患の重症化予防、電話情報通信を用いた歯科診療、歯科固有の技術等について説明。

 

資料はコチラ

​松風ブロックPEEKが、第一・第二・第三大臼歯と、全ての大臼歯冠が対象となるCAD/CAM冠用材料(V)として、2023年12月1日から保険収載されることとなった。

償還価格 6,150円 関連技術料1,200点

​全ての大臼歯にCAD/CAM保険対応できるようになった。ただし、アイボリー色しかないため、審美性要望が高い方は注意が必要な点と、無機含有フィラーが少ないためシランカップリング効果は期待できず、サンドブラストは必須になってくる点など注意は必要か。

中医協発表資料はコチラ

<関連医療技術評価提案書> PEEKによる大臼歯冠修復物はコチラ

既存のハイブリッドレジンによる大臼歯CAD/CAM冠に比較して、高い靭性値があり、最後臼歯においても破折しないといいう利点があり、 CAD/CAM冠に比べて、歯質削除が少ない形成で、咬合面やマージン部の厚みが小さくても使用できる。さらに対合歯を摩耗させにくいという 特徴も有し、吸水性が低く、変着色のリスクも少なく、生体親和性が高く、金属アレルギーのある患者にも適用できる。既存の治療法に合わせ ることにより、全ての部位の歯冠修復に非金属材料による治療法の選択が可能となる。審美性に対する要望が高い患者は対象外である。

12/11 <PEEK冠に関する考え方> 日本歯科補綴学会 ガイドラインはコチラ

​医科歯科連携や口腔機能管理などに多くの誌面がさかれており、要注目。回復期リハビリテーション時の「摂食・嚥下」重要性や、誤嚥性肺炎との関連、脳血管疾患、糖尿病と歯科の関係など、注目をしている内容展開。

 

資料はコチラ

歯科医療を取り巻く現状や、診療内容と医療費、歯科医療にかかわる診療報酬上の評価について記載。

歯冠修復(小臼歯)ではR4年に51.3%がCAD/CAM冠、歯冠修復(大臼歯)ではR4年に15.5%がCAD/CAM冠になっていることなども発表されている。「歯科診療報酬」の「現状把握」をするのに役立つ資料。

 

資料はコチラ

診療報酬改定について 12月22日の予算大臣折衝を踏まえ、令和4年度の診療報酬改定 は、以下のとおりとなった。

1.診療報酬 +0.43%  

※1 うち、※2~5を除く改定分 +0.23%

 

各科改定率 医科 +0.26% 歯科 +0.29% 調剤 +0.08%

※2 うち、看護の処遇改善のための特例的な対応 +0.20%

※3 うち、リフィル処方箋(反復利用できる処方箋)の導入・活 用促進による効率化 ▲0.10%(症状が安定している患者 について、医師の処方により、医療機関に行かずとも、医師及 び薬剤師の適切な連携の下、一定期間内に処方箋を反復利用で きる、分割調剤とは異なる実効的な方策を導入することによ り、再診の効率化につなげ、その効果について検証を行う)

※4 うち、不妊治療の保険適用のための特例的な対応 +0.20%

※5 うち、小児の感染防止対策に係る加算措置(医科分)の期限 到来 ▲0.10% なお、歯科・調剤分については、感染防止等の必要な対応に 充てるものとする。

 

2.薬価等 ① 薬価 ▲1.35%

※1 うち、実勢価等改定 ▲1.44%

※2 うち、不妊治療の保険適用のための特例的な対応 +0.09% ② 材料価格 ▲0.02% 1 なお、上記のほか、新型コロナ感染拡大により明らかになった課題等 に対応するため、良質な医療を効率的に提供する体制の整備等の観点から、次の項目について、中央社会保険医療協議会での議論も踏まえて、 改革を着実に進める。

 

資料はコチラ

歯科医療を取り巻く状況や、地域包括ケアシステムの推進、生活の質に配慮した歯科医療推進等の会議資料(62ページ)

例えば、P47〜P51 う蝕重症化予防

・う蝕の重症化予防の現状では、エナメル質初期う蝕に対しては、各ライフステージを通じて対応。一方で、小児のう蝕多発傾向者に対するフッ化物洗口指導やフッ化物歯面塗布処置については、13歳未満が対象となっている。また、う蝕により罹患しやすい歯根の表面にできたう蝕(根面う蝕)は歯科訪問診療を行った患者のみ算定できる。

→フッ化物洗口やフッ化物歯面塗布処置については、年齢等によって対象者が限定されているが、これらの治療の対象者をどう考えるか? などが論点として上がっている。

他、多数の論点は今後の方向性を示唆するものが多く、参考になります。

 

資料はコチラ

有床義歯の磁性アタッチメントにつき、下記点数が新たに算定されます。

キーパー   233点

磁石構造体  777点

詳しくは、下記厚生労働省の発表資料をご覧ください。

「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」等の一部改正についてはコチラ

 上記別添1参考資料はコチラ

磁性アタッチメントのフィジオマグネットのカタログはコチラ

 参考:医療技術評価提案書

2021年8月4日 
歯科医療(その1)について 発表
​歯科を取り巻く現状や、歯科医療費、診療報酬上の評価についてなど。背景・基礎資料。歯科用貴金属の代替材料にうついてなども議論のお題(P67)、現状把握に入れられている。詳細はコチラ
 

令和2年度診療報酬改定について

令和2年度の歯科診療報酬改定の中医協での議論進捗状況を、歯科関連をピックアップし下記いたします。​ご参考ください。

大臼歯について、歯科鋳造用チタン合金を用いて全部金属冠による歯冠修復を行った場合は、当該点数に準じて算定する。

準用技術料  M015-2 CAD/CAM冠 1,200点

保険償還価格 47円/g

中医協 概要説明資料 3P はコチラ

C2区分で新たに入ってきましたのでご参考ください。

また、こちらの保険について詳しく知りたい方は、大元の提案資料「医療技術評価提案書」もご参考までにご覧ください。

医療技術評価提案書 は 6P はコチラ

 

ニッシンのチタン鋳造機 シンビオンキャストカタログは コチラ

歯科診療報酬点数表、など、実際の「点数」も記載の中医協総会(451回)議事次第が発表されました!

是非、ご覧ください!(まだ確定まではいかないも、点数まで記載された「案」の議事次第との認識です)

総1   個別改定項目について(点数付)

別紙1-2 歯科診療報酬点数表

尚、個別改定項目について(点数付)の歯科関連のみをピックアップした資料はコチラ(23ページ)です。

是非ご活用ください。

●歯周病重症化予防の推進

第1 基本的な考え方 歯周病安定期治療の対象となっていない歯周病を有する患者

に対する 継続的な治療について新たな評価を行う。

第2 具体的な内容 歯周病安定期治療の対象となっていない、歯肉に限局する炎症症状を

認める患者に対する歯周病重症化予防治療を実施した場合の評価を新設する。

(新) 歯周病重症化予防治療

1 1歯以上10歯未満 150点

2 10歯以上20歯未満 200点

3 20歯以上 300点

[対象患者]

(1)歯科疾患管理料又は歯科疾患在宅療養管理料を算定している患者 であって、2回目以降の歯周病組織検査終了後に、歯周ポケット が4ミリメートル未満の患者

(2)歯周組織の多くの部分は健康であるが、部分的に歯肉に限局する 炎症症状を認める状態又はプロービング時の出血が見られる状態

●手術用顕微鏡を用いた治療の評価

第1 基本的な考え方 手術用顕微鏡を用いた根管充填処置等について、対象を見直す。

第2 具体的な内容

1.3根管以上の加圧根管充填において、手術用顕微鏡を用いて治療した場合の対象を見直す。

2.根管内異物除去において、手術用顕微鏡を用いて治療した場合の評価を新設する。

【加圧根管充填処置(1歯につき)】

[算定要件] 1 単根管 136点 2 2根管 164点 3 3根管以上 208点

注3 3については、別に厚生労働 大臣が定める施設基準に適合し ているものとして地方厚生局長 等に届け出た保険医療機関にお いて、歯科用3次元エックス線 断層撮影装置及び手術用顕微鏡 を用いて根管治療を行った場合 に、手術用顕微鏡加算として、400点を所定点数に加算する。

●舌圧検査(140点) 6月に1回 ⇒ 3月に1回

●小児口唇閉鎖力検査(1回につき)100点 (3月に1回)

●口腔粘膜蛍光観察評価加算 200点 ⇒ 関連医療技術評価提案書はコチラ

注:区分番号J018(悪性腫瘍手術)に掲げる手術にあたって、口腔粘膜蛍光観察機器を使用した場合に加算する。

●睡眠時歯科筋電図検査(一連につき) 580点  ⇒ 関連医療技術評価提案書はコチラ

注:別に掲げる施設基準を満たしていることが条件。

etc、、、注目情報が満載です!是非ご覧ください!

​現在公開されている2月5日の上記個別改定項目について(その3)を確認しましたが、1月29日、31日の個別改定項目について(その1)(その2)と歯科に関しては変更点はおそらくございません(歯科関連の個別ピックアップページは下記1月31日の該当箇所を全て見ましたが、変更点は見つからなかったので、歯科関連内容としてはおそらく変更ございません)。

一方、1月15日~22日(水)に行われたパブリックコメント「「令和2年度診療報酬改定に係るこれまでの議論の整理」に関するご意見の募集結果について」と、1月24日(金)開催の公聴会の意見概要が新たに掲載されました。このパブリックコメントの意見を踏まえて、個別改定項目についての議論が行われた模様です。

​現在公開されている1月31日の上記個別改定項目について(その2)は、1月29日の個別改定項目について(その1)と歯科に関しては変更点がほとんどございません。全体版は上記アンダーライン部をクリック願います。

​歯科関連 個別改定項目 ピックアップはコチラ(21ページ)

尚、歯科個別改定項目掲載事項は(おそらく)1月29日版から変更はないも、下記付帯意見素案が追加されています。

(歯科診療報酬)

15 院内感染防止対策に係る初診料・再診料の見直しの影響を把握し、院内感染防止対策の推進に資する評価の在り方について引き続き検討すること。

16 口腔疾患の長期的な管理を含めた継続的管理の実施状況等を調査・検証すると ともに、診診連携及び病診連携の在り方等について引き続き検討すること。

診療報酬改定の個別​改定項目見直しについて、下記のような事項が発表されました。

注目点を下記いたします。詳しくはリンク先の元資料をご覧ください。

(まだ詳細は決定していない「案」な点、ご留意ください)。

●歯周病重症化予防の推進(P98) (詳細はコチラをクリック願います)

歯周病安定期治療の対象となっていない、歯肉に限局する炎症症状を認める患者に対する歯周病重症化予防治療を実施した場合の評価を新設する。

[対象患者]

(1)歯科疾患管理料又は歯科疾患在宅療養管理料を算定している患者 であって、2回目以降の歯周病組織検査終了後に、歯周ポケット が4ミリメートル未満の患者

(2)歯周組織の多くの部分は健康であるが、部分的に歯肉に限局する 炎症症状を認める状態又はプロービング時の出血が見られる状態

 

●ライフステージに応じた口腔機能管理の推進 (P253-255)(詳細はコチラをクリック願います)

基本的な考え方 歯科疾患管理料の口腔機能管理加算及び小児口腔機能管理加算につい て、歯科疾患の継続管理を行っている患者に対する診療実態に合わせて要件等を見直す。

口腔機能管理料 ●点

[対象患者] 歯の喪失や加齢、これら以外の全身的な疾患等により口腔機能の低下を認める患者

(口腔衛生状態不良、口腔乾燥、咀嚼能力低下、舌口 唇運動機能低下、咬合力低下、低舌圧又は嚥下機能低下の7項目のう ちいずれか3項目以上に該当する患者)

 

小児口唇閉鎖力検査(1回につき) ●点

[算定要件] 小児口唇閉鎖力測定を行った場合は、3月に1回に限り算定する。

口腔機能の評価を行うための舌圧検査の算定頻度についての要件を見直す。  

6月に1回 → 3月に1回

●CAD/CAM冠の対象拡大 (P263)詳細はコチラをクリック願います。

第1 基本的な考え方 コンピュータ支援設計・製造ユニット(歯科用CAD/CAM装置) を用いて製作する歯冠修復物の対象を拡大する。

第2 具体的な内容 CAD/CAM冠の適応を上顎第一大臼歯に拡大する。

 

●手術用顕微鏡を用いた治療の評価(P264-265) 詳細はコチラをクリック願います。

第1 基本的な考え方 手術用顕微鏡を用いた根管充填処置等について、対象を見直す。

第2 具体的な内容

1.3根管以上の加圧根管充填において、手術用顕微鏡を用いて治療した場合の対象を見直す。

2.根管内異物除去において、手術用顕微鏡を用いて治療した場合の評価を新設する。

 

ほか、医科歯科連携、麻酔etc様々な個別改定項目の現状案が記載されています。

是非ご参考ください。

全体版はコチラ(全482ページあります)

 

歯科関連 ピックアップはコチラ(21ページ)

参考になる情報があれば幸いです。

なお、医療技術評価分科会における検討結果を踏まえ、医療技術の評価及 び再評価を行い、優先的に保険導入すべきとされた新規技術の保険導 入及び既存技術の診療報酬上の評価を行う。 と記載もあり、下記の「優先度が高い技術」からの他登用の可能性もなくなったわけではなさそうです。

令和2年医療技術評価案 図.png

様々な医療技術提案(保険に入れてほしいという提案)の中、医療技術評価分科会における評価対象となった技術が「743件」

そのうち、
①診療報酬改定において対応する優先度が高い技術「263件」
②医療技術評価分科会としては今回改定では対応を行わない技術「479件」の区分発表があり、歯科関連の注目技術は下記のような区分になりました。

診療報酬改定において対応する優先度が高い技術「263件」
◎前歯部CAD/CAM冠

⇒保険医療材料制度等に準じて対応を行う
◎感染根管処置の増点

⇒提案の一部について評価すべき医学的な有用性が示されている
◎チタン及びチタン合金による大臼歯歯冠修復物 

⇒保険医療材料制度等に準じて対応を行う

ほか

 

②医療技術評価分科会としては今回改定では対応を行わない技術「479件」

◎口腔内スキャナーによる光学印象法
◎CAD/CAMインレー修復
◎糖尿病患者に対する機械的歯面清掃処置の月1回算定
◎歯周治療におけるグリコヘモグロビン(HbA1c)検査 

​ほか

注目のCAD/CAMでは、光学印象やインレーは「今回」の収載からは外れるも、前歯部CAD/CAM冠の収載可能性が高くなり、またチタン及びチタン合金による大臼歯歯冠補綴修復物など、新たに注目度が高い項目も入っています。

上記医療技術評価分科会における評価対象技術のうち、歯科関連をピックアップした資料をリンクしますのでご参考ください。

 ⇒医療技術評価 歯科関連ピックアップ+マークアップ資料(11P)

また、注目論点の前歯部CAD/CAM冠、感染根管処置の増点、チタン及びチタン合金による大臼歯歯冠修復物については、該当する『医療技術評価提案書(保険収載検討のための学会等からの提案書)』を下記リンクしますのでご参考ください。

 ◎前歯部CAD/CAM冠

 ◎感染根管処置の増点

 

 ◎チタン及びチタン合金による大臼歯歯冠修復物

​下記、1月10日の「これまでの議論の整理(案)」とほとんど変わりませんが、麻酔の議論が進み下記の点が変更となりました。

③ 歯科麻酔薬の算定に係る評価を見直す。(1月 10 日の議論を踏まえて修正)

      ⇓

③ 抜歯等の手術における歯科麻酔薬の算定に係る評価を見直す。

該当箇所中医協資料は ⇒ コチラ(2P)

該当箇所以外も含めた全資料はコチラ  ⇒ コチラ(28P)

令和2年度診療報酬改定に係るこれまでの議論の整理(案)<歯科関連PICK UP>が本日、

中医協にて発表となりました。今まで課題・論点として出ていた部分も案ではありますが、

『見直しを行う』という文言で出ている部分が多く、かなりこの方向で話は進みそうです。

下記、主な歯科関連の「議論の整理(案)」での論点です。ご参考ください。​

Ⅱ-9 口腔疾患の重症化予防、口腔機能低下への対応の充実、生活の質に
配慮した歯科医療の推進
(1) 歯科外来診療の充実を図るため、以下の見直しを行う。
① 歯科外来診療における院内感染防止対策を推進する観点から、常勤の
歯科医師だけでなく関係する職員を対象とした研修を行う
こととし、
基本診療料について評価を見直す。
② 歯科医療機関における医療安全に関する取組を推進する観点から、
歯科外来診療環境体制加算の施設基準について、歯科医師及び歯科衛生士
の配置等の要件を見直す。

(2) 歯科口腔疾患の重症化予防の観点から、以下の見直しを行う。
① 歯科疾患管理料について、長期的な継続管理等の評価をさらに充実さ
せる観点から、初診時に係る評価を見直すとともに、長期的な継続管理
について新たな評価を行う。

② 歯周病安定期治療の対象となっていない歯周病を有する患者に対する
継続的な治療について新たな評価を行う。

(3) ライフステージに応じた口腔機能管理を推進する観点から、以下の見直
しを行う。
① 歯科疾患管理料の口腔機能管理加算及び小児口腔機能管理加算につい
て、歯科疾患の継続管理を行っている患者に対する診療実態に合わせて
要件等を見直す。

② 小児口腔機能管理加算について、算定の必須項目となっている咀嚼機
能の評価について要件を見直す。
(4) 基礎疾患を有する患者に対する歯科医療を充実させる観点から、以下の
見直しを行う。
① 長期療養において経口摂取を行っていない口腔の自浄作用の低下した
患者に対する、痂皮の除去等を評価する。
② 6歯以上の先天性部分(性)無歯症等であり、ブリッジや部分床義歯
等の一般的な補綴治療では治療困難な患者がいることを踏まえ、広範囲
顎骨支持型補綴の要件を見直す。
(5) 歯科診療所と病院歯科の機能分化・連携の強化を図る観点から、以下の
見直しを行う。
① 歯科治療恐怖症の患者等に対して行われる静脈内鎮静法について評価
を見直す。
② 歯科診療における安全で質の高い麻酔を実施する観点から、閉鎖循環
式全身麻酔を行った場合の管理について新たな評価を行う。
(6) 歯科固有の技術について、以下のような見直しを行う。
① CAD/CAM冠について、対象を見直す。
② 手術用顕微鏡を用いた根管充填処置等について、対象を見直す。
③ 歯科麻酔薬の算定に係る評価を見直す。
(1月 10 日の議論を踏まえて
修正)
④ 歯科技工料調査の結果を踏まえ、歯冠修復及び欠損補綴等の評価を見
直す。

該当箇所の中医協元資料は ⇒コチラ(2P)

該当箇所以外も歯科関連をマークアップした中医協の全資料は ⇒コチラ(28P)

歯科麻酔薬の算定に係る現状及び課題と論点

課題:

〇歯科診療報酬においては、手術等に伴い麻酔を行った場合の薬剤料が

 (技術料に包括されており)算定できないものが多い。

〇歯科治療に際して使用される麻酔薬の量は、患者の状態、歯種等によって異なるが、

 抜歯等の第9部「手術」の項目で麻酔薬の使用量が多い。

          ⇓

論点:

歯科麻酔薬の薬剤料について、第9部「手術」において用いる薬剤料を、

 使用実態に即して算定できるようにしてはどうか(論点詳細はコチラ)。

12月17日の予算大臣均衡を踏まえ、令和2年度の診療報酬改定は以下の通りとなった。

1:診療報酬 +0.55%

*1:うち、*2を除く改定分  +0.47%

            医科  +0.53%

​            歯科  +0.59%

            調剤  +0.16%

*2:うち、消費税財源を活用した緊急病院における勤務医の働き方改革への特例的な対応

                +0.08%

2:薬価等  

①薬価             ▲0.99%

*うち、実勢価格等改定     ▲0.43%

    市場拡大再算定の見直等 ▲0.01%

②材料価格           ▲0.02%

*うち、実勢価格等改定     ▲0.01%

⇒令和2年の診療報酬改定の改定率は、上記の通り歯科が最大の0.59%となりました。

​ 元資料はコチラです。

下記のような課題と論点が提起されており、来年保険改定の注目点となります。

課題と論点①  歯科外来診療の充実

外来環等に歯科衛生士配置要件があるが、現状の歯科衛生士求人倍率は20倍を超えている。

 

⇒関係職員に対する研修等で基本診療料評価見直し、歯科衛生士の配置要件見直しをしてはどうか。

課題と論点②  口腔疾患の重症化予防、口腔機能低下への対応の充実

・歯科治療後、長期的な継続管理を行うと良好な口腔状態を維持できることが認められている。一方、初診時に歯科疾患管理料を算定して、その3か月後までに再診がないケースが認められた。

・歯周基本治療後に一時的に病状が安定した状態にある患者に対する処置として、歯周病安定期治療があるが、4mm以上の歯周ポケットを有する者が、算定要件の一つ。

 

⇒歯科疾患の継続管理において、長期的な継続管理の評価を充実させてはどうか。

歯周病安定期治療の対象となっていない歯周病患者に対する継続的な治療を新たに評価してはどうか。

課題と論点の詳細については、コチラをご覧ください。

今後の診療報酬改定の「方向性」を感じ取ることができます。

​また、新しい情報が入りましたら、本ページを更新してまいります。どうぞ宜しくお願い致します。

​(前回2018年の診療報酬改正の際の概要はコチラです)

歯科医療

1:歯科医療をとりまく状況について

2:歯科外来診療の充実

3:口腔疾患の重症化予防、口腔機能低下への対応の充実、生活の質に配慮した歯科医療の推進等

 ・継続管理の在り方

 ・かかりつけ歯科医機能

​ ・その他

中医協会議資料はコチラです。​

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